スコットランド独立にア~イ? それともネ~イ?

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スコットランド独立にア~イ? それともネ~イ?

今週のトピックは、これ以外ないのかも。スコットランドが英国じゃなくなるかどうかの、運命が決定する週。考えたくない、というのが個人的な気持ちです。

英国のメディアはどこも、9月に入ってからはとりわけ、最新の世論調査の結果を必死に追ってはいます。が、「Aye(Yes)」と「 Nae(No)」が拮抗し、どちらが優勢かは英国のお天気と同じで目まぐるしく変わるため、報道機関に携わる方々は、苦労されていることでしょう。そんな状態ですから、物理的にも心理的にも時差のある日本のメディアが伝える情報はすでに古く、実際は独立派残留派が逆転していることもしばしば。

偏ったレポートをしたニック・ロビンソンを解雇しろ!と、独立派からの抗議が殺到したばかりのBBCですが、スコットランドが独立したあかつきには、当然、BBCスコットランドはなくなるそう。スコットランド国民党のアレックス・サモンド党首は、「スタッフはそのままでSBCとして生まれ変わる」と話しているものの、残留派のエコノミストたちは、「独立後のテレビライセンスは今の3倍に値上がりする」と見ているようですよ。

思えば、1998年の権限委任を問う住民投票によって「スコットランド議会」ができたとき、わたしはロンドンに住んでいました。キルトをはいたショーン・コネリー(あくまで頭に浮かんだイメージとして、ですけど)が独立を叫んでも、少なくともロンドナーたちは、さほど本気にしていなかったような気がします。まさかね~、袂を分かつかどうかの運命の日が、本当にやってくるとは…。あのオシャレな国旗だって、変わるんでしょう?

というわけで、賛否がまっぷたつに分れているスコットランドの独立を問う住民投票は、泣いてもわめいても18日の朝7時から夜10まで。経済的な負のインパクトも大きく、世界各地で独立の動きを加速することになるのかどうかにも、世界が注目。ア~イ(独立)ネ~イ(残留)どちらにせよ、そのあとのスコットランドには、ハッピーじゃないスコットランド人がほぼ半分住み続けるわけで、わたし的にはそのほうが気になります。

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About Author

京都東山の生まれ。19歳から雑誌の仕事(編集者/スタイリスト/コーディネーター/ライター)に携わる。英国では、憧れのフローリストの下での花修行や、尊敬するアーティストが学んだカレッジで現代アートを勉強し、通算11年間のロンドンライフをエンジョイした。オーサカン(大阪人)となった今も、“心”はロンドナー。変わらぬ日課として読むUK のオンライン新聞から、旬なニュースをあぶそる~とロンドンのためにピックアップ。帰国後は本の翻訳を手がけ、この5月に『ヴェネツィアのチャイナローズ』(原書房)、2014年7月に『使用人が見た英国の二〇世紀』(原書房)、ほかを上梓。ロンドンで目覚めた世界の家庭料理チャレンジ&花を愛でる趣味ブログserendipity blogは、開設して11年目に突入。

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